カンボジアの伝統的漁法

Deab Sareath 2026.07.27
カンボジアの伝統的漁法

angkor-wabo.com へようこそカンボジアの豊かな水辺の風景を見たことがありますか?川や湖のほとりを歩いていると、漁師さんが美しく網を広げて魚を捕る姿に出会うことがあります。

​今回は、カンボジアの暮らしに深く根ざしている伝統的かつ効率的な漁法、「投網(とあみ)漁」についてご紹介します

投網(とあみ)ってどんな道具?

​投網は、ナイロンや綿の糸で細かく編まれた、広げると大きな円形(あるいは円錐形)になる網のことです。構造はとてもシンプルですが、よく考えられています。

  • オモリのついた裾(口): 網の裾の部分には、鉛や鉄で作られた小さなオモリがたくさんついています。この重みのおかげで、投げたときに網が素早く水底へと沈んでいきます。
  • 手縄(引き紐): 網の頂点には長い紐が繋がっており、漁師さんはこの紐を握って網をコントロールします。

職人技!投網を打つプロセス

​投網漁は、一見簡単そうに見えて実は「職人技」。きれいに網を広げるには練習が必要です。

  1. たたむ準備: 投げた瞬間に網が丸まらず、きれいに広がるよう、手元で独特の方法で網をまとめます。
  2. キャスト(投網): 体全体のひねりを使って、水面へ向かって網を放ちます。上手な漁師さんが投げると、網が空中で見事な大輪の花のように広がります
  3. 魚を閉じ込める: 網が水底に沈むと、そのエリアにいた魚たちが網の中に閉じ込められます。
  4. 引き上げ: 手縄をゆっくり引くと、オモリがついた裾が閉じて袋状になり、魚が逃げられなくなります。そのままボートや岸へ引き上げます。

​投網漁が愛される理由(メリット

  • 手軽で経済的: 高価な機械を使わないため、道具が安価で、中には自分で編む人もいます。
  • どこへでも持ち運べる: コンパクトにまとまるので、岸辺を歩きながらでも、小舟(カヌー)に乗ってでも、気軽に漁ができます。
  • 毎日の食卓の味方: カンボジアの田舎では、夕食のおかず(魚)を捕るために、日常的に行われています。

未来の海や川を守るためのルール(持続可能性)

​投網はとても便利な漁法ですが、自然を守るための大切なルールがあります。

網目の大きさに注意

網目が細かすぎる(小さすぎる)網の使用は法律で禁止されています。なぜなら、将来大きくなるはずの「稚魚(魚の赤ちゃん)」まで一網打尽にしてしまうと、川や湖の魚がいなくなってしまうからです。

 

​カンボジアの投網漁は、単なる魚捕りの方法ではなく、大自然と調和しながら生きてきた先人たちの知恵の結晶です。キラキラ光る水面に網が広がる瞬間は、まるでアートのように美しいものです。

​もしカンボジアを訪れたら、ぜひ水辺の暮らしや漁師さんたちの伝統的な技にも注目してみてくださいね

​次回の記事もお楽しみに

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